KarotzでXFDしてみる(その0)
前回のエントリの最後で、「壊したくないオモチャ」としてご紹介したモノの正体を明かします。
実はこれ、以下のサイトで紹介されている「Karoz」というガジェットです。
もともとは「Nabaztag」という名前で発売されていたもので、その後色々と紆余曲折があったらしく、現在日本では購入できず。
そのため、私も上記のサイト(本家はフランス)から直接購入。*1
約1週間後にようやく到着しました。
このKarotzが他のガジェットと違ってユニークなのは、「アプリケーションはサーバ上で設定し、Karotzはそのクライアントでしかない」という点。
つまりKarotzは「サーバ」あってのものであり、無ければ動作しない、というものになっています。*2
また悲しいかな、日本語もしゃべれません。*3
サーバ上では、以下のアプリケーションを設定できます(ほんの一例)。
...等々。
とまぁこのように一風変わったガジェットなのですが、私がこれで一番したかったのは、XFD(eXtreme Feedback Device)として使用する事。
XFDとは何か!?という点に関しましては、次回に実例とともにご紹介したいと思います。
「プロ意識」とは、「ノーと言う」こと、「イエスと言う」こと 〜 Robert C.Martin 「Clean Coder」 〜
過去に大きな失敗をしたことがありました。
その時に読んでいたら、もしかしたら失敗を防げたかもしれない。
そのような本を紹介したいと思います。

- 作者: Robert C. Martin,角征典
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2012/01/27
- メディア: 大型本
- 購入: 4人 クリック: 416回
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筆者は、あの「アジャイルソフトウェア開発の奥義」の筆者としても有名な
Robert C.Martin氏 です。
振り返ってみると、私の失敗の最大原因は「プロとしての自覚の欠如」でした。
この本では、この点についてまず最初に取り上げられています。
間違いが避けられないとしても、それでも責任を取るのがプロだ。 したがって、プロ意識を高めるために最初に心がけるべきことは、謝罪だ。 ただし、謝罪をすればいいわけではない。同じ間違いを何度も繰り返してはいけない。 プロの道を究めていけば、間違いの割合は限りなくゼロに近づいていく。 決してゼロになることはないが、ゼロに近づける責任があるのだ。
またこれだけでなく「ノー」と言うべき時、「イエス」と言うべき時、という
一見相反するような事項についても、明確に述べられています。
本自体もそれほど分厚くないうえに内容も分かりやすく、すんなりと読み進めていけます。
他にも「練習」や「時間管理」「プレッシャー」等にも触れられています。
例え時間がない方であっても、「プロ意識」「ノーと言う」「イエスと言う」の
3章だけでも読む価値は充分にあると思います。
「プロの開発者」になりたい全ての人にお勧め。
kyomoai は「Breakable Toys」を手に入れた!
なんだかんだとバタバタしていてなかなか着手できていなかったのですが、ようやく手に入れました。
「Breakble Toys」というのは「壊してよいオモチャ」という意味で、「アプレンティスシップパターン」という本で紹介されています。

アプレンティスシップ・パターン ―徒弟制度に学ぶ熟練技術者の技と心得
- 作者: Dave H. Hoover,Adewale Oshineye,柴田芳樹
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2010/07/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 10人 クリック: 184回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
あなたは、失敗を許さない環境で働いています。しかしながら、何かを学ぶ最善の方法は、たいていは失敗することです。果敢に挑戦し、失敗し、その失敗から学び、再び挑戦する事だけが、困難な問題に直面した時に成功する人々へと私達を成長させるのです。
(中略)
成功と同じ数の失敗を経験するには、失敗を求める事ができるプライベートな空間を必要とします。ジャグリングでは、5つ玉に一度も挑戦した事のない3つ玉のジャグラーは、決して向上しません。背中が痛くなるほど何時間もぶっ通しで落ちた球を拾い続けた人が、最後には上手く行うのです。同じ教訓がソフトウェアにも適用されます。演技の最中に、3つ玉のジャグラーが決して5つ玉に挑戦しないように、ソフトウェア開発者は間違いを行える安全な場所を必要とします。
今まではMacBookAirをオモチャにしていたのですが、
- MacOSXとiOS開発環境の再インストールに結構時間がかかる
- OSの入れ替えが面倒
...等があって、別の手段を探していました。
というわけで、個人が使える安価な手段を探していたところ、比較的評判のよい「さくらのVPS」を見つけた次第です。
プランは一番安価な月980円の「さくらのVPS 512」にしました。*1
また、root権限も付与されるため、色々と遊べそうです。
初期状態ではセキュリティが施されていないようだったので、以下のサイトを参考にさせて頂き、最低限の設定も済ませました。
月額千円そこそこで、これだけのオモチャが手に入るとは、本当に良い時代になりました。
持ち腐れにしないように、徹底的に活用していこうと思っています。*2
実はもう一つ、「壊したくないオモチャ」も手に入れています。
追ってご紹介したいと思います。
誠実な関心を 〜 デールカーネギー「人を動かす」 〜
ここ数年に読んできた本は技術書が中心で、ビジネス書はあまり読んでいませんでした。
ですが、様々な現実や課題にぶつかることが増えてきて、さすがに技術だけではどうしようもないなぁ、と感じていました。
そこで(社長からの薦めもあって)、今年はとにかくビジネス書をがっつりと読みこんで、良いものがあれば実践していこう、と決めています。
とはいうものの、ハテ、何から読んでいったら良いものやら...。
モヤモヤと悩んだ末、ベタですが、とりあえず世間的に評判の良いものから探ってみる事に。
その上で、印象に残ったものはその感想等を書いていきます。
というわけで、今回はその第1弾。
選んだのは、デールカーネギーの「人を動かす」です。

- 作者: デールカーネギー,Dale Carnegie,山口博
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 1999/10/31
- メディア: 単行本
- 購入: 138人 クリック: 2,516回
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タイトルだけを見ると「いかに相手をうまく動かすか」というテクニック本かと思われそうですが、そうではなく、「いかに自分の態度や行動を変えて、相手に良い影響を与えるか」というものです。*1
つまり、相手ではなく自分がどうあるべきか。
豊富なエピソードとともに書かれています。
特に一番心に残ったのが「誠実な関心を寄せる」。
他にも「名前を覚える」「聞き手に回る」「まずほめる」等あるのですが、それらの本質もこの「誠実な関心を寄せる」の一言に集約されているのではないでしょうか。
自身を振り返ってみた場合、例えば業務が多忙な時に話を持ちかけられた場合、正面を向いたまま対応してしまったことが何度もありました。
また、相手が話し終わっていないにもかかわらず、話の腰を折ってしまった事も多くありました。
これらは本当に、果たして相手に「誠実な関心を寄せ」ていた態度だっただろうか!? と強く反省させられました。
まずは、相手から話を持ちかけられた場合には、きちんと相手の方を向いて話を聴くようしていこう。
今回は、ビジネス本というよりも自己啓発本的なものになってしまいました。
第2弾は、経営指針に関するとある本の感想を書く予定。
期待せずにお待ち下さい。
EXCELで詳細設計書ってどうなんだろう!?
「日経SYSTEMS」という雑誌の最新号(2012年3月号)が「開発ドキュメント やってはいけない」という特集だったので、本屋でパラパラ読みしてみました。
興味深く読んだのですが、個人的には、以下の項目があっても良かったのではないかと。
『EXCELを使用して「詳細設計書」を作成してはいけない 危険度レベル3』
EXCELでは、残念ながら以下のような事象が起こります。
- 行追加等の編集を行うと、レイアウトが崩れる。
- 特に、バージョンの古いファイルを新しいバージョンで開くとよく起こる。
- WYSIWYG(What You See Is What You Get : 見たままが得られる)ではない。
- そのため、プレビューしてみないと印刷時に文字欠けしているかどうかが全く分からない。
- テキストボックスの中に追加した文字列の検索や置換ができない。
- 動作が重い。
「詳細設計書」のように、他の設計書と比較して「記載量が多く」「改修量も多く」「内容が固定的でない」ものは、上記の事象対応の為に本質的ではない作業に時間を取られ、生産性が落ちてしまう事が考えられます。
「詳細設計書」ではなく「テーブル設計書」であれば、EXCELで作成した方が便利だと思います。 「記載量はそれほど多くなく」「改修量も比較的少なく」「内容も固定的」ですし、 さらにEXCELマクロを使用する事で、DDLを自動的に作成できたりします。
「詳細設計書」のような特性のある書類は、やはり
のような、文書作成に適したツールを使用すべきではないかと思います。
要は適材適所、作成する書類の特性と目的に応じたツールを選択するべきでは!? ということで。
...と思うのは、私だけですかね...!?
もあいが新人開発者に必ず贈りたい3冊
今月末に、以下の書籍が発売されることをつい最近知りました。

100人のプロが選んだソフトウェア開発の名著 君のために選んだ1冊
- 作者: デブサミ運営事務局,SEshop.com編集部
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2012/02/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 138回
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私はこういったガイド本が大好きなので、発売されたら速攻で手に入れる予定。
というわけで、本書籍への発刊記念と敬意を込めて、私「もあい」からも
ついでに新人開発者に必ず贈りたい3冊をご紹介。
(1) 人月の神話

- 作者: フレデリック・P・ブルックス Jr.,滝沢徹,牧野祐子,富澤昇
- 出版社/メーカー: ピアソン桐原
- 発売日: 2010/12/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 8人 クリック: 61回
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やはりこれだけは外せないでしょう。
20年以上前に発刊されていますが、まったく色あせていません。
今でも読み返すたびに刺激されます。
難点なのは、記述が古くさい事でしょうか。多少の読み辛さは感じます。
(2) ピープルウェア

- 作者: トム・デマルコ,ティモシー・リスター,松原友夫,山浦恒央
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2001/11/26
- メディア: 単行本
- 購入: 23人 クリック: 249回
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やはりこれも外せない。
プロジェクト成功の鍵は人にある、ということを明確に論考しています。
読むたびに元気が出ます。
(3) ゆとりの法則

- 作者: トム・デマルコ,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2001/11/26
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 86回
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開発者向けというよりも、どちらかというと管理者向けですが。
「開発現場には安全速度としてのゆとりが大事である」等、開発者にとっても示唆に富む内容が多いです。
現場に慣れてきてから読むのが良いかもしれません。
他にも何冊かご紹介したい本はあるのですが、それらもおそらく文頭の書籍内でも紹介されている事でしょう。
諸先輩方々がどのような本を読んでこられたのか、きっと参考になると思います。
ご興味ある方は是非。